コールドプレスジュースの効果とは?飲み方やファスティングについて

コールドプレスジュースの効果とは?飲み方やファスティングについて

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コールドプレスジュースとは、素材を加熱せず、強い圧力をかけて水分を搾り出して作るジュースです。日常的な栄養補給だけでなく、近年話題のファスティングの一種、ジュースクレンズにも取り入れられています。健康的な生活のために、コールドプレスジュースを生活に取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、コールドプレスジュースの効果とおすすめの飲み方、ジュースクレンズについて解説します。

コールドプレスジュースとは?

コールドプレスジュース
コールドプレスジュースとは、コールドプレス製法(低速低温圧搾法)で作られたジュースのことです。コールドプレス製法では、果物や野菜へ熱を加えず、強い圧力でゆっくりとやさしくプレスします。

そもそも従来のミキサーで作られるジュースは、食材同士の摩擦熱が発生するため、大切な栄養素の一部が失われていました。それに対してコールドプレスジュースはゆっくり圧力をかけるため、熱が発生しません。

そのためビタミンやミネラル、酵素などの栄養素を余すことなく摂取できます。アメリカ西海岸、主にカリフォルニアのロハススタイルから生まれたコールドプレスジュース。今も健康や地球環境を大切にする人々の食生活に取り入れられています。

スムージーとの違い

コールドプレスジュースとスムージーの違いは、不溶性食物繊維の有無です。もともと食物繊維は、水に溶けやすい水溶性食物繊維と、溶けにくい不溶性食物繊維の2種類に分けられます。このうち不溶性食物繊維の役割は、水分を吸収して便を大きくすることです。ただし胃腸では消化されないため、内臓に負担をかける一因にもなっています。

スムージーは食材を繊維ごと粉砕して飲むため、固形物が残っていて、2種類の食物繊維がどちらも含まれているのが特徴です。一方でコールドプレスジュースは、素材の水分だけを取り出しています。水溶性食物繊維は含まれていますが、不溶性食物繊維は含まれていません。そのため、胃腸に負担をかけずに食材の栄養素を効率的に吸収することが可能です。

単なる便秘対策ならスムージーでもよいのですが、胃腸を休める効果も取り入れたいときはコールドプレスジュースのほうが向いています。

市販の野菜ジュースとの違い

コールドプレスジュースと市販の野菜ジュースの違いは、栄養素の質にあります。市販の野菜ジュースは、高温で長時間加熱して作られる方法が一般的です。熱を加えると当然、ビタミンCなどの熱に弱い栄養素は壊れてしまいます。

濃縮還元の野菜ジュースは、濃縮した原材料に水を加えて薄める工程で栄養素が損なわれていきます。このほか、市販の野菜ジュースには、合成された栄養素や糖分をあとから添加するケースも珍しくありません。食材の栄養素を壊すことなく、効率的に摂取するには、コールドプレスジュースを活用しましょう。

コールドプレスジュースの効果

コールドプレスジュース
コールドプレスジュースは食材の栄養素をそのままに、胃腸にやさしい状態で摂取できるジュースです。日々の健康維持はもちろん、美容にもうれしい効果が期待できます。

▼コールドプレスジュースの効果
・食事だけだと不足しがちな栄養の補給
・美肌効果のある栄養の補給
・エイジングケアに効果的な栄養の補給
・胃腸を休ませて疲労を回復
・胃腸を休ませてデトックス
・水溶性食物繊維を摂取し便秘改善
・水溶性食物繊維を摂取し糖質の消化吸収を穏やかにする
・身体の巡りを整えてむくみ解消、代謝アップ

コールドプレスジュースの飲み方

コールドプレスジュースは野菜や果物のように、好きなタイミングで飲んでOKです。栄養補給に活用するなら、野菜や果物をあまり摂れていない時期や脂肪分の多い食事の翌日に取り入れてみてはいかがでしょうか。

コールドプレスジュースを食事と置き換えて飲むジュースクレンズという飲み方もあります。これは、胃腸を休ませてデトックスしたいときにおすすめです。方法はのちほど詳しく解説します。

コールドプレスジュースのメリットとデメリット

コールドプレスジュース
食事だけで栄養を完全に補給するのは難しい現代人にとって、コールドプレスジュースはいいことずくめに思える方も多いのではないでしょうか。しかし、コールドプレスジュースにもデメリットはあります。ここでメリットとデメリットをあらためて確認しましょう。

メリット

コールドプレスジュースの最大のメリットは、健康や美容にうれしい効果があることです。野菜や果物の栄養素を破壊しにくいため、生きた栄養素を摂取できます。

ジュースにすると体積が減るので、サラダなどの食事として食べるよりも多くの栄養素を摂れるメリットもあります。野菜が苦手な方も、食材の組み合わせを工夫すれば美味しく飲めるでしょう。

また、不溶性食物繊維を取り除き、野菜や果物の細胞壁を壊しているため、栄養素の吸収率が高いこともわかっています。胃腸に負担をかけずに栄養素を摂取することも可能です。このような理由から、置き換えダイエットにも選ばれています。

デメリット

コールドプレスジュースのデメリットは、主に以下の3点です。

・値段が高い
・手作りだと手間がかかる
・常温保存できない

市販のコールドプレスジュースは、原材料や製造方法、保存方法にこだわりがあるからこそ、決して安くはありません。一食分1000円前後の商品も一般的です。

手作りだとコストは抑えられますが、専用の機械や材料の用意、下準備などに手間がかかります。温度が上がると酵素などの栄養素が失われるため、常温保存や長期保存はできません。

自宅でコールドプレスジュースを楽しむには?

手間をかけても節約したい方、好みのアレンジを楽しみたい方は、自宅でコールドプレスジュース作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。それにはまず、家庭用のスロージューサーが必要です。スロージューサーは1万円台から4~5万円の製品があります。高いものでは10万円台のものもありますが、長い目で見れば手作りのほうが経済的です。普通のミキサーではコールドプレスジュースを作れないため、専用のスロージューサーを用意してください。

手作りのコールドプレスジュースは、密閉容器や真空容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。ただし、どんなに密閉したとしても、栄養素や酵素は少しずつ失われてしまいます。2~3日以内の消費を心がけてください。初めてのコールドプレスジュースには、飲みやすい野菜やフルーツを選ぶと美味しく続けられますよ。青菜の臭いを抑えたいときはリンゴを入れてみましょう。

また、ジュースの搾りかすには不溶性食物繊維がたっぷり含まれています。キーマカレーやお好み焼き、餃子などの料理に使えば、食物繊維を補給できるうえ、食材が無駄にならないのでおすすめです。

おすすめのコールドプレスジュースレシピ

ここで、編集部おすすめのコールドプレスジュースのレシピを紹介します。スロージューサーを手に入れたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。

1. 肌にうれしいビューティーブレンド(小松菜+りんご+パイナップル+キウイ)

コールドプレスジュース
小松菜は、皮膚を強くするビタミンA、美肌のビタミンC、過酸化物質を抑えるビタミンEの3大ビタミンを含み、リンゴのビタミンとの相乗効果に期待できます。パインやキウイは、肌荒れ防止や疲労回復にもおすすめです。

【材料】
小松菜 1束
りんご 半分
パイナップル 3分の1
キウイ 1個

【作り方】
1.小松菜は根元を切り落とし、泥まで洗い流す。
2.りんごはしっかり洗って芯を取り除き、皮はそのままで、ジューサーの投入口に合わせてカット。
3.パインは芯や皮を取り除き、キウイは産毛が落ちるまでしっかり洗ってから、投入口に合わせてカット。
4.ジューサーでジュースにする。

2.健やかな毎日にエイジングケアブレンド(ビーツ+ハチミツ+グレープフルーツ+人参)

コールドプレスジュース ビーツ
ビーツは強い抗酸化作用を持つポリフェノールのベタシアニンを含む野菜です。体内の活性酵素を取り除く力があるといわれています。同じく抗酸化力の強いハチミツと、ビタミンCやカロテンを含むグレープフルーツ、人参を組み合わせて、年齢に流されない身体に。

【材料】
ビーツ 1個
ハチミツ お好みで
グレープフルーツ 1個
人参 1本

【作り方】
1.ビーツは葉を切り落とし、泥を洗い流して、投入口に合わせてカット。
2.グレープフルーツは皮を剥いてくし切りにする。苦味が苦手な方はワタまで取り除く。
3.人参はしっかり洗って、皮ごと投入口に合わせてカット。
4.ジューサーでジュースにする。

参照:torothy「【医師監修】「コールドプレスジュース」って体にどう良いの?スムージーとの違いやおすすめの作り方も紹介」

ジュースクレンズとは?

コールドプレスジュースは、話題の健康法であるジュースクレンズにも活用できます。「体の中を洗浄する」という意味を持つジュースクレンズは、体内、主に腸を整えるファスティング(断食)の一種です。

私たちの腸は食べ物を取り入れる限り働き続けています。ジュースクレンズでは、この腸を休ませるために、一定の期間、コールドプレスジュースだけを飲んで生活します。

コールドプレスジュースには腸を整える水溶性食物繊維が含まれていて、無理なくファスティングが可能です。消化器官への負担を和らげ、身体に不要な成分を排出する身体作りに取り組めます。

ジュースクレンズに効果的な飲み方のポイント

ジュースクレンズでは、食事や間食をコールドプレスジュースに置き換えておこなうのが一般的です。夕食分だけ置き換えるほか、朝食・昼食・間食だけ置き換える方法、3食すべて置き換える方法もあります。

ジュースクレンズの効果を引き出すには、実施日の1~2日前から暴飲暴食を控えましょう。添加物が少なく、胃腸にやさしい食事がおすすめです。ジュースクレンズを始めたら、コールドプレスジュースと同量の水やハーブティーを一緒に飲むようにしてください。また、何日も続けたり、頻繁にジュースクレンズを行ったりするのは健康的ではありません。月に1~2回を目安に取り組みましょう。

コールドプレスジュースおすすめのお店3選!

コールドプレスジュースはお店や通販で購入できます。ここでは、近年人気の通販サイトや店舗情報を紹介します。

Vegeets(ベジーツ)

Vegeets(ベジーツ)は「自然のままに組み立てる」をモットーにプロダクトを提供する会社Natural Frame(ナチュラルフレーム)のブランドです。半日クレンズから3日クレンズまで、簡単にジュースクレンズがスタートできるセットを通販で販売しています。

国産野菜を中心とした14種類の野菜と果物を材料にし、水や砂糖は一切使わずに作られました。甘酢っぱくて飲みやすいビューティーパープルや、炭の力を取り入れたデトックスブラックなど、5種類の味から選べます。

マスタークレンズダイエット

マスタークレンズダイエットは、アメリカで話題になったクレンズドリンクです。フレッシュなコールドプレスジュースとは異なり、顆粒状になっていて、500mlの水に溶かして飲むという特徴があります。

アルミパックに密封された顆粒の中には、フレッシュレモンやカイエンペッパー、メープルシロップ、7種の天然ハーブがたっぷり。通販では3日9食分で、通常価格2,480円で購入できます。金銭面での負担が軽い点も魅力です。

SUNSHINE JUICE(サンシャインジュース)

SUNSHINE JUICE(サンシャインジュース)は、2014年、東京都恵比寿に誕生したコールドプレスジュースのお店です。100%自然由来、100%植物由来に徹底的にこだわり、顔の見える生産者が育てた国産の野菜や果物を使っています。

1本当たり約1〜1.5kgの野菜や果物が使われているコールドプレスジュースは、東京都内の店舗だけでなく、通販でも購入可能です。この会社では、製造過程で残る搾りかすを有効活用するエシカルな取り組みも行っています。
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