ラベルレスボトルとは?
ラベルレスボトルとは、商品名や製造元などを記載したラベルを貼り付けていないペットボトルのこと。主に飲料の販売に使われています。環境に配慮した商品を選びたいという消費者の声を受けて誕生したラベルレスボトルは、ゴミの分別時にラベルを剥がす手間がかからず、プラスチックゴミの排出量を減らせるメリットもあります。
2022年に入り、ラベルレスボトルの話題を見聞きする機会が増えました。実は、2018年ごろからスタートしているラベルレスボトル飲料は、もともとミネラルウォーターが中心でした。近年はお茶や炭酸水、ジュース、コーヒー、ヨーグルト飲料など多岐に渡っています。実際にコンビニで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。
2021年10月にはロート製薬の化粧品「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」がラベルレスで登場しました。今後は飲料業界はもちろん、その垣根を越え、ラベルレスボトルは広がっていくかもしれませんね。
2022年に入り、ラベルレスボトルの話題を見聞きする機会が増えました。実は、2018年ごろからスタートしているラベルレスボトル飲料は、もともとミネラルウォーターが中心でした。近年はお茶や炭酸水、ジュース、コーヒー、ヨーグルト飲料など多岐に渡っています。実際にコンビニで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。
2021年10月にはロート製薬の化粧品「肌ラボ 極潤 ヒアルロン液」がラベルレスで登場しました。今後は飲料業界はもちろん、その垣根を越え、ラベルレスボトルは広がっていくかもしれませんね。
ラベルレスと「食品表示法」
飲料を購入する際、ブランド名や会社名、食品栄養表示、製造元などを確認してから購入する方も多いのではないでしょうか。一般的なペットボトル飲料は、ラベルに必要な情報やバーコードを記載して販売しています。
そもそも飲料は加工食品として扱われ、食品表示法により「品名(飲料の種別)」や「栄養成分表示」などを表示する義務が定められています。ところがラベルレスボトルだと、ラベルがないため飲料の詳細を表記できません。
そうはいっても、ラベルレスボトル飲料は法律に違反しているわけでありません。飲料をまとめて梱包する箱や袋に必要な情報を表示すれば、中に入っている商品を個包装とみなし、それぞれの義務表示を省いても問題ないとされているためです。
このような理由から、ラベルレスボトルは箱売りが基本です。スーパーやコンビニで1本ずつ売られているラベルレス飲料は、小さなタグシールや首掛け式のラベルに義務表示を記載して対処しています。
そもそも飲料は加工食品として扱われ、食品表示法により「品名(飲料の種別)」や「栄養成分表示」などを表示する義務が定められています。ところがラベルレスボトルだと、ラベルがないため飲料の詳細を表記できません。
そうはいっても、ラベルレスボトル飲料は法律に違反しているわけでありません。飲料をまとめて梱包する箱や袋に必要な情報を表示すれば、中に入っている商品を個包装とみなし、それぞれの義務表示を省いても問題ないとされているためです。
このような理由から、ラベルレスボトルは箱売りが基本です。スーパーやコンビニで1本ずつ売られているラベルレス飲料は、小さなタグシールや首掛け式のラベルに義務表示を記載して対処しています。
ラベルレスと「資源有効利用促進法」
ボトル飲料の販売に当たっては、資源有効利用促進法に基づいて、素材を識別できる表示をしなければならないという決まりもあります。みなさんもペットボトルや食品の容器に「プラ」「PET」「紙」と書かれたマークを見たことがあるのではないでしょうか。
これが素材を識別するための表示です。この表示は、分別回収が円滑に行われるようにすることを目的としています。しかし、ラベルが無いと素材の表示を記載する場所がありません。これに対して、ラベルレスボトルが登場し始めた時期は、素材の表示をタグシールに印刷し、ペットボトルに貼って対応していました。
その後、2020年4月の経済産業省令の改正を受け、飲料が箱やパッケージ単位で販売される場合は、外装に識別表示をすれば1本1本の表示を省略できるようになりました。このような理由から、近年はタグシールが省かれたラベルレスボトル飲料が増えています。
これが素材を識別するための表示です。この表示は、分別回収が円滑に行われるようにすることを目的としています。しかし、ラベルが無いと素材の表示を記載する場所がありません。これに対して、ラベルレスボトルが登場し始めた時期は、素材の表示をタグシールに印刷し、ペットボトルに貼って対応していました。
その後、2020年4月の経済産業省令の改正を受け、飲料が箱やパッケージ単位で販売される場合は、外装に識別表示をすれば1本1本の表示を省略できるようになりました。このような理由から、近年はタグシールが省かれたラベルレスボトル飲料が増えています。
ラベルありより価格は安い?高い?
ラベルレスボトルはラベルのある飲料よりも価格が安いと考えている方もいるでしょう。しかし、ラベルがある飲料とない飲料を比較すると、値段はほとんど変わりません。ラベルレスボトルの方が少し安いものもあれば、反対に高いものもあり、メーカーや商品によって異なります。同じドリンクでもラベルの有無によってボトルの形状や容量が異なるものもあるため、一概にどちらが安いとは言い切れません。ラベルレスボトルの魅力は価格の安さではなく、別のところにあるのです。
ラベルレスボトルはなぜ人気なのか
2022年8月、大手飲料メーカーのアサヒ飲料は、ラベルレスボトル商品の1-7月累計販売数量が前年同期比の約1.7倍にまで拡大したと発表しました。このことから、ラベルレスボトルの人気の高まりが感じられます。そもそもラベルレスボトルは、どのような魅力から人気を集めているのでしょうか。
人気の理由とメリット
ラベルレスボトルの魅力のひとつは、ペットボトルを分別して資源回収に出す際、ラベルを剥がす手間がなくなることです。ボトルを捨てる際に都度ラベルを剥がすのは意外と手間です。その手間がまったくなくなるのが、ラベルレスボトルの大きな魅力です。
ラベルが無い分、プラスチックゴミの量を減らせるメリットもあります。普段飲んでいる飲料をラベルレスボトルに変えるだけでエコに取り組めるため、簡単に環境へ配慮できるのです。
ラベルレスボトルが人気になるにつれ、ペットボトルそのもののデザインに力を入れるメーカーも増えました。ラベルレスボトルは「透明感のある見た目がすっきりとしていておしゃれ」「デザインが素敵」といった評価も受けるようになっています。
近年はおしゃれで環境に優しいサスティナブルな考え方が普及しています。その一環として「ラベルレス」の意識に共感し、ラベルレスボトルを購入する人々が増えたという影響もあると言えるでしょう。
ラベルが無い分、プラスチックゴミの量を減らせるメリットもあります。普段飲んでいる飲料をラベルレスボトルに変えるだけでエコに取り組めるため、簡単に環境へ配慮できるのです。
ラベルレスボトルが人気になるにつれ、ペットボトルそのもののデザインに力を入れるメーカーも増えました。ラベルレスボトルは「透明感のある見た目がすっきりとしていておしゃれ」「デザインが素敵」といった評価も受けるようになっています。
近年はおしゃれで環境に優しいサスティナブルな考え方が普及しています。その一環として「ラベルレス」の意識に共感し、ラベルレスボトルを購入する人々が増えたという影響もあると言えるでしょう。
「ボトルtoボトル」の考え方も
サスティナブルな取り組みとして、ラベルレスと同時にボトルtoボトルに取り組んでいる飲料メーカーもあります。ボトルtoボトルとは、使用済みのペットボトルを回収し、新たなペットボトルに再生させることです。回収された使用済みペットボトルは、燃料として使われるサーマルリサイクルに回される場合がありますが、これだとCO2の発生が抑えられません。本当に環境を思いやったリサイクルをするには、ボトルtoボトルの取り組みが重要です。
ボトルtoボトルにより、リサイクルPET樹脂を100%使った容器のラベルには「100%リサイクルペット」という記載があります。エコの観点からラベルレスボトルを取り入れる際は、100%リサイクルペットの表示にも注目してみてはいかがでしょうか。
ボトルtoボトルにより、リサイクルPET樹脂を100%使った容器のラベルには「100%リサイクルペット」という記載があります。エコの観点からラベルレスボトルを取り入れる際は、100%リサイクルペットの表示にも注目してみてはいかがでしょうか。
コカ・コーラの取り組み
ラベルレスボトルとボトルtoボトルに力を入れている企業のひとつが、日本コカ・コーラ株式会社です。2022年4月から、100%リサイクルPETボトルを使用した新ラベルレスボトルのコカ・コーラがオンライン限定で発売となりました。
100%リサイクルPETボトルを使ったラベルレスボトルは、コカ・コーラが誕生した当初のくびれた瓶のデザインを再現。ボトル自体にロゴを施し、ラベルが無くても一目でコカ・コーラだとわかるデザインを実現しています。このデザインでコカ・コーラ社はプラスチック使用量の減量もはたしています。
また同社は、2025年までにすべてのPETボトルを100%サスティナブル素材に切り替える目標を設定。2030年までに、日本国内で販売した自社製品と同等量のPETボトルの回収も目指しています。
100%リサイクルPETボトルを使ったラベルレスボトルは、コカ・コーラが誕生した当初のくびれた瓶のデザインを再現。ボトル自体にロゴを施し、ラベルが無くても一目でコカ・コーラだとわかるデザインを実現しています。このデザインでコカ・コーラ社はプラスチック使用量の減量もはたしています。
また同社は、2025年までにすべてのPETボトルを100%サスティナブル素材に切り替える目標を設定。2030年までに、日本国内で販売した自社製品と同等量のPETボトルの回収も目指しています。
ラベルレスサーマルについても知ろう
ラベルレスボトルに興味のある方は、この機会にラベルレスサーマルについても注目してみてはいかがでしょうか。ラベルレスサーマルとは、プラスチックや紙などのラベルを使わず、容器包装に直接情報を印字する技術のことです。
コンビニ大手のセブンイレブンでは、サラダのパッケージにこの技術を取り入れています。実際に見たことがある方もいるかもしれませんね。ダンボールに添付するラベルをラベルレスサーマルに置き換える取り組みも進んでいます。ペットボトルのラベル以外にもラベルレスに取り組めるものはたくさんあることがわかります。
コンビニ大手のセブンイレブンでは、サラダのパッケージにこの技術を取り入れています。実際に見たことがある方もいるかもしれませんね。ダンボールに添付するラベルをラベルレスサーマルに置き換える取り組みも進んでいます。ペットボトルのラベル以外にもラベルレスに取り組めるものはたくさんあることがわかります。
ラベルの次は包装の簡易化
個人がラベルレスボトルを使う取り組みは小さなものに思えるかもしれません。しかし、一人ひとりがラベルレスボトルを取り入れていけば、それが積み重なり大きな環境問題にも立ち向かえる可能性があります。
近年はラベルだけでなく、包装自体を簡素化する取り組みも増えてきました。たとえば、ケース売りのペットボトル飲料をダンボールに入れず、透明なフィルムで梱包して配送する商品も注目されています。フリマアプリのメルカリでは、繰り返し利用できる梱包材を配布する取り組みを実施し、循環型社会の実現を目指しているのだそうです。
ラベルレスボトルに興味を持った方は、この機会に包装の簡素化にも着目し、買い物やサービス利用の参考にしてみてはいかがでしょうか。
近年はラベルだけでなく、包装自体を簡素化する取り組みも増えてきました。たとえば、ケース売りのペットボトル飲料をダンボールに入れず、透明なフィルムで梱包して配送する商品も注目されています。フリマアプリのメルカリでは、繰り返し利用できる梱包材を配布する取り組みを実施し、循環型社会の実現を目指しているのだそうです。
ラベルレスボトルに興味を持った方は、この機会に包装の簡素化にも着目し、買い物やサービス利用の参考にしてみてはいかがでしょうか。