イケア・ジャパン、食品廃棄物50%削減の目標を早期に達成

イケア・ジャパン、食品廃棄物50%削減の目標を早期に達成

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「より快適な毎日を、より多くの方々に」をビジョンとするスウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー イケアの日本法人イケア・ジャパン株式会社は、2018年6月から開始したAIテクノロジーとスマートスケールを用いた食品廃棄物削減の取り組みで、2022年7月時点で食品廃棄物発生量を62%削減し、173,409食分相当(1食400g換算)を節約、およびCO2排出量298トン相当の削減を達成したことを発表した。

削減率62%、173,409食分相当の節約を実現したイケア・ジャパン(2022年7月時点)

・Ingkaグループのイケア店舗全体で掲げる「2022年末までに食品廃棄物発生量50%削減」の目標に対し、1年前倒しでの達成にイケア・ジャパンも貢献しています。** これは、2030年までにサーキュラー&クライメートポジティブ***(循環型社会と気候変動に対してポジティブな影響を及ぼすこと)を実現するというイケアの目標に寄与しています。

・食品廃棄物は、AIテクノロジーとスマートスケールを用いて廃棄物と廃棄理由のデータを収集しながら、測定、記録しています。

・Ingkaグループは、避けようのない食品廃棄物をエネルギーと栄養分に変換するソリューションも研究しテストしています。
世界では、生産、収穫された全食品のおよそ3分の1が廃棄処分となり、それにより世界の温室効果ガス排出量の8〜10%を排出している 。イケアでの食品廃棄物を50%削減するというゴールは、2030年までにサーキュラー&クライメートポジティブを実現するというイケアの目標の一環として、2017年に世界的に設定された。

イケア ・ジャパンは国内の12店舗で年間1,200万人以上に料理を提供しており、コワーカー(従業員)の意識とテクノロジーを結び付けることで、食品廃棄物の問題に対処する機会を見いだした。

成果をもたらした主な要因は、イケアの親会社であるIngkaグループとWinnow Solutions社のパートナーシップによるAIの活用と包括的なコワーカーのトレーニングプログラムの実施である。イケアでは、食品廃棄物削減につながるAIツール「Winnow Vision」を導入し、スウェーデンレストラン、スウェーデンビストロ、スウェーデンフードマーケット、社員食堂で食品廃棄物を測定し記録している。収集されたデータは、コワーカーが廃棄物と廃棄理由についてより深く理解し、キッチンにおける食品廃棄を防ぎ、食品廃棄物を削減するのに役立つ。今後は、お客さまがスウェーデンレストランなどをご利用する際の廃棄食品削減に向けた取り組みも検討している。

イケア ・ジャパン カントリーフードマネジャー佐川季由氏よりコメント

日本では2019年10月1日に「食品ロスの削減の推進に関する法律(食品ロス削減推進法)」が施行され、ここ数年で食品廃棄物に対する社会的関心も高まっています。イケアは、ビジネスを2030年までにピープル・アンド・プラネット・ポジティブにする取り組みを行っており、その一貫として、2022年末までにグローバルで食品廃棄量を半分にする目標を掲げ、日本でもこの目標を達成することができました。

イケア・ジャパンでは、各店舗キッチンエリアのAIツール導入の他にも、IKEA新宿では量り売りでのフード商品の提供を行っています。イケアは、食品廃棄はあってはならないと考え、今後も食品廃棄削減に取り組んでいきます。

IngkaグループとInter IKEAが行う食品廃棄物削減の取り組み

Too Good to Goとのパートナーシップ

Ingkaグループは食品廃棄物をなくすことを目指すアプリ、Too Good to Goと契約を結んだ。このアプリによって、ベルギー、フランス、イタリア、オーストリア、スイス、ノルウェーのお客さまはIKEA Foodのアウトレットで余剰食品を割引価格で購入が可能だ。2022年3月のIKEA UK & Irelandほか、今後さらに多くの国々で契約する予定である。

食品廃棄物のエネルギーへの変換

オランダのIKEA Haarlemでは、スウェーデンレストランやスウェーデンビストロでの避けようのない食品廃棄物をバイオガスに変換する、店舗設置型の嫌気性消化装置をテストしている。

このバイオガスは電気と熱に変換され、それを直接店舗に戻し、サーキュラー(循環型)ループをつくることが目標である。このテストでは、食品廃棄物の栄養分を植物栽培****の栄養剤として用いる有機肥料に変換する方法も探求中である。
<備考>

* Ingkaグループとしては、2022年7月末時点で、2090万食以上を節約、36,000トンのCO2を削減しました。

参考動画:https://player.vimeo.com/video/751776736?h=3d3d6342fe
** Ingkaグループにおける食品廃棄物を50%まで削減するという目標は、2017年に設定されたベースラインと比較した全イケア店舗の総削減量として測定されています。2022年7月では食品廃棄物の削減率は54%(日本国内での削減率は62%)でした。なお、各国のベースラインはその地域の傾向などに応じて設定されているため、グローバルのものと異なります。
*** クライメートポジティブになることとは、ビジネスを成長させながら、2030年までに温室効果ガス(GHG)をバリューチェーンの排出量よりも多く削減することを意味します。また、パリ協定にも賛同し、世界の気温上昇を産業革命前と比べてプラス1.5°Cまでに抑える取り組みに尽力しています。これには、イケアのバリューチェーン全体でGHGの絶対排出量を2030年までに半減させる取り組みも含まれます。この取り組みを達成するため、科学的根拠に基づいた目標を設定してGHG排出量を大幅に減少させます。また、イケアのバリューチェーン内で森林や農業を適切に管理し、自然現象を通じて大気中から炭素を取り除き、土地、植物、製品に炭素を蓄えられるようにします。さらに、お客さまの家で再生可能エネルギーを生産できるようにするなど、イケア外にも目を向け、社会の温室効果ガスのさらなる削減をサポートします。イケアの取り組みについての詳細はこちら(https://about.ikea.com/en/sustainability/becoming-climate-positive)をご覧ください。
**** IKEA Haarlemのテストは2022年2月半ばに始まり、1年間行われる予定です。
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